紅豆杉の働き
癌と紅豆杉との関係について解説しています。
抗ガン効果が実証されている紅豆杉の実力
中国政府が国家一級保護植物に指定し、伐採禁止、売買禁止にしてきた紅豆杉。
制限はあるものの、その厳しい政策を緩めてまで需要に応じたのは、紅豆杉属植物に、抗癌効果があることが実証された後のことです。
1956年にアメリカの科学者が、紅豆杉から6種類の抗ガン物質を発見。紅豆杉に含まれる成分に、癌細胞の増殖を抑える効果があることが判明しました。
1971年には、ガン抑制成分の一つ「タキソール」の分離に成功。「タキソール」は化学合成が可能になり、抗ガン剤として認可されました。
現在は、ヨーロッパ諸国をはじめ、日本でも承認されており、100ヵ国以上で臨床応用されている、トップクラスの抗がん剤になっています。
しかしながら、人工的に作られた合成の「タキソール」では、他の抗がん剤同様、副作用の懸念があります。
そこで、副作用を心配せず、治療・予防の両方に沿うことを目的に天然成分そのままの状態で使うことを考え、さらなる研究が進められています。
日本では現在、お茶として、サプリメントとして商品化され誰でも手に入れることができるようになっています。
ガン細胞を死滅させるメカニズム
紅豆杉の抗ガン作用に関する第一の特徴は、「選択的抗ガン性」。正常な細胞にはまったくダメージを与えず、ガン細胞だけを狙い撃ちして死滅させることが証明されています。
紅豆杉には30種類以上の抗ガン成分が含まれていて、普段は糖などと結合して、働かないように制御されています。
ところが、ひとたびガン細胞が増殖を始めると、糖との結合から放たれ、ガン細胞に対してのみ攻撃を始めるのです。
抗がん剤では、ガン細胞と同時に、正常な細胞も死滅させてしまいます。そのために激しい副作用を招き、治療を断念してしまうケースも。
一方、紅豆杉は「選択的抗ガン性」により、副作用を起こさず、ガン細胞を死滅させることができます。
ガン細胞の分裂の一過程に作用して、細胞分裂を停止させることもできるため、この特異な直接攻撃で、「がん細胞を自然死へと誘導(アポトーシス)」していくのです。
その死骸は、マクロファージなどの免疫細胞によってきれいに処理され、炎症を起こすこともなく、ガン細胞は静かに消滅してしまいます。
さらに紅豆杉には、「免疫賦活作用」があることも明らかにされています。(賦活…物質の機能や作用を活発にするということ)
マクロファージは通常、死滅したガン細胞(異物)を食べることで、免疫力を活性化するはたらきがあり、生きているガン細胞は食べません。
ところが、ガン細胞に紅豆杉のエキスを加えると、生きているガン細胞が識別できるようになり、マクロファージは生きているガン細胞も異物と認識できるようになり、食べてくれるのです。
こうしたメカニズムが科学的根拠に基づき次々と証明され、転移してしまった癌や末期の癌にも効果を発揮することが期待されています。