その他の栄養療法
リウマチ治療のための栄養療法について解説しています。
まずは食生活の見直しから
リウマチを患っている人に、気を向けてほしい栄養について調べてみました。
なぜなら、リウマチの治療法に「紅豆杉」を加えたからといって食生活が乱れていたのでは、問題ですからね。
リウマチの食事療法は「カロリー制限」といわれていますが、栄養素を消耗する疾患でもあるので、不足してしまう栄養素はしっかり補う必要があります。
カロリー制限という言葉から、食事の量を減らすことをイメージする人がいますが、足りないものは補給して、過剰なものは制限する必要があり、何よりもバランスを整えていくことが大切なのです。
積極的にとりたいもの、控えたほうがいいもの
- まずは、たんぱく質を基本に、脂肪は良質のものを!
リウマチを患っている人には、たんぱく質や鉄の代謝に異常が見られることが多く、低アルブミン血症や鉄欠乏性貧血などの症状を起こす傾向にあります。特に、たんぱく質が不足すると、関節に炎症を起こした状態が続いてしまいます。
タンパク質は皮膚や骨、血液、筋肉など、カラダを作る栄養素です。酵素や神経伝達物質、抗体、ホルモンなどもタンパク質からなります。
タンパク質には20種類あり、なかでも体内では作り出せないのが必須アミノ酸。必須アミノ酸を含むものは良質のたんぱく質といわれ、「大豆」「肉類」「魚介類」「卵」「乳製品」などです。
ここで気をつけたいのが、脂肪!肉類、乳製品など動物性の脂肪は症状を悪化させてしまうので、脂肪の少ない部分を。魚の脂肪や植物性脂肪は、炎症を緩和させる効果が期待できるのでオススメです。
特に青魚には、人間の体内では作ることのできない必須脂肪酸が多く含まれています。
- 糖分は控えよう!
たんぱく質をしっかり摂っても、糖が過剰にあると、結合して「糖化」してしまいます。糖化したたんぱく質は、カラダのあちらこちらに沈着して、健康を損ねることにつながります。
細胞が弱くなり、菌やウイルスへの抵抗力も衰えてしまうのです。リウマチの場合、糖化反応の進展に深い関係があると考えられていて、糖化してしまった抗体を追い出そうと、免疫反応が起きてしまうようです。
特に白砂糖やそれを含む菓子類、清涼飲料水などは避けたほうがいいものです。
果物も果糖を多く含むので控えめに、ご飯やパン、うどんなどの炭水化物も糖質ですので、摂り過ぎないように注意しましょう。糖分を控えることで、痛みが和らいだという報告もあります。
効果が実感できれば、その後も継続することで、激しい痛みから解放されるかもしれません。
- 抗酸化物質はいろいろな食材に含まれています!
ビタミン、カロテノイドなどの抗酸化物質は、滑膜組織で酸化ストレスを抑制し、関節リウマチの進行を抑えたり、炎症に伴う痛みを軽減する効果が期待できます。
ビタミン、カロテノイドというと、果物をイメージしがちですが、野菜や豆類、未精白の穀物などからも摂取することができます。
例えば…
- 大豆→イソフラボンやビタミンE
- エビやサケ→アキタスチンサン
- 海草や海苔→カロテノイド
- たまねぎ→ケルセチン
- トマト→リコペン
- ジャガイモ→ビタミンC
- アーモンドやピーナッツ→ビタミンE
- オリーブオイル→ビタミンE
- お茶→カテキン
- コーヒー→クロロゲン酸
- 玄米→ビタミンEやビタミンB
など、抗酸化物質が含まれる食材はたくさんあります。
一つひとつの食材に含まれる栄養素を調べることは、かなり根気のいる仕事ですよね。
そこで、栄養士からアドバイスが受けられる栄養指導がオススメです。栄養指導を受けられる病院や医院もあるので、主治医に相談してみましょう。
栄養指導を受けることで、今の食事をどうすればいいのか、アドバイスがもらえるはずです。